~~エネルギーデトックスワーク協会認定上級セラピスト・1dayセミナー講師 NAMIです~
うちの父は九州のはずれの方の出身です。
先日、電話がかかってきて、たまたま夜勤明けでそろそろ寝ようかという時だったので即出ました。(寝てたら起きれなかった)
『田舎行った時、ばあちゃんから"つのまき"って作ってもらった?』
『(つのまき…初めて聞くな)いやー、覚えがないよ』
『田舎から今届いて、冷蔵庫にもう入らないから今から持って行くから!!』
『え? いや、だったら明日取りに行くよ! (明日は明け休みだし)』
『冷蔵庫がいっぱいでもう入らないんだよ!! 今から行くから!!』
『(言い出したら聞かないんだよな…)ハイハイ』
私の猪突猛進気質は父譲りらしい・笑
実家の冷蔵庫はめちゃ容量があります。うちの冷蔵庫の倍以上軽くあるのね。それがいっぱいになるほどの量ってどれだけ送ってきたの? うちの冷蔵庫小さいんだけどなー…まあ、冷凍庫があるから大丈夫だけど…と心配していたら、30分ほどで到着した父。
どんだけの量? と思っていたら…
ちんまりと片手で持ってました(内心で爆笑)(ダンボールで持ってきたらさすがにどうしようかと・笑)。
開口一番が
『ばあちゃん、田舎行った時作ってくれなかった?』
と、同じ事を。
物を見ながら
『いやー、作ってもらってないなあ』
と…事実初めてみるものです。
ちょっと休んでいけば、というのに、食べ方を説明して(砂糖をまぶせばいいだけ・笑)さっさと帰っていきました。
これがつの巻き。
(↑さとふるさんよりお借りしました)
これとは別に「あくまき」というのがあって、私はこれがとても好きで、鹿児島物産展を見かけると必ず買います。でも最近は物産展でなかなか見かけなくなったんですよね…。
独特の風味があるので、好き嫌いが別れるのかも知れませんが。
↓あくまき
父が『ばあちゃんが作ってくれなかったか?』
と言ったのは、私が小学3年生の時に1人で行った時のことを言っています。
次に行ったのは小5でしたが、この時には家族で行ったし、祖母は施設に入っていましたので、何かを作れる環境ではありませんでした。
私が田舎に行ったのはそれが最後です。
『ばあちゃんが作ってくれなかったか?』
ということは、中学卒業後、父が田舎を単身で出るまで、きっと祖母は度々「つのまき」を作ってくれたのだろうなと思い至りました。
父にしてみれば今は亡き母の味、故郷の味なのでしょう。冷蔵庫に入りきらないというよりも、この母の味を一刻も早く私に味わって欲しかったのだろうな。賞味期限の問題もある(絶対日持ちしない)でしょうが、翌日に私が取りに行く程度は問題ないはずですから。
いつ何があってもおかしくない年齢になりつつある父にしてみれば、『次に送ってきた機会に』というのは、もうなかったのかも知れません。その『次』の時には、父は居ないのかも知れないんですから。
これを幼い日の父に、少年の頃の父に作ってあげていた祖母の心を思います。
もう私は祖母の顔もはっきり思い出せないのですけど…ただ、小さくて優しい人だったのはよく覚えています。湯呑みにカルピスを入れてくれました。
こういう食べ物ひとつにも、親の思いって受け継がれて行くものなんだなあと思います。
私はどうだろうな。
何か、私が死んだ後になっても『コレコレ!』と息子たちに思い出してもらえるものが、何かあったら嬉しいですね。
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