~~エネルギーデトックスワーク協会認定上級セラピスト・1dayセミナー講師 NAMIです~
『The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE』
という、広く読まれている医学雑誌に、
「予想してはいたけど改めて突きつけられると結構憂鬱になる研究結果」
が今年の3月に報告されていました。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2309822
日本語訳では
『アテロームおよび心血管イベントにおけるマイクロプラスチックとナノプラスチック』
バックグラウンドとして
『マイクロプラスチックとナノプラスチック(MNP)は、前臨床試験で心血管疾患の潜在的な危険因子として浮上しています。このリスクが人間に及ぶという直接的な証拠が欠けている。』
とされています。
前臨床試験では明らかだったけど、人間に対して行われたものがなかったのですね。
これを、今回、
『無症候性頸動脈疾患のために頸動脈内膜切除術を受けている患者を対象とした、前向き、多施設、観察研究を実施しました』(←自動翻訳なせいか、なんか日本語が今ひとつ)
と、報告がされたのです。
無症状頚動脈“疾患”となってますがこの場合、「狭窄」のことです。
頸動脈がプラークなどで細くなると、一過性の脳梗塞(TIA。よく遭遇します)や脳梗塞を生じますが、こういう症状を起こしたものが症候性です。
つまりこの研究では、そういった症状は起こしていないものの狭窄が進んでいた人を対象にした(外科的処置が必要になるのは狭窄率50%以上)ということです。
そしてその外科的処置というか手術というのが、 今回の頸動脈内膜切除術です。
個人的に普段遭遇するTIAの多さから考えると、無症候性の人はその何倍も多いのだろうなと思います。結構な人数になるんだろうな…。
研究では、合計304人の患者が研究に登録され、257人が33.7+6.9ヶ月の平均フォローアップを完了しています。
【ポリエチレンは150人の患者(58.4%)の頸動脈プラークで検出され、平均レベルはプラーク1ミリグラムあたり21.7+24.5Mgであった。31人の患者(12.1%) も測定可能な量のポリ塩化ビニルを有し、平均レベルはプラーク1ミリグラムあたり 5.2土2.4ugであった】
6割近い人のプラークから検出ですか💧
そうだろうなと思っていても実際数字で示されると恐ろしいです。
↓更に、ギザギザのエッジの“異物”、そして塩素とは。
【電子顕微鏡は、プラークマクロフアージの間に目に見えるギザギザのエッジの異物を明らかにし、外部の破片に散乱した。放射線検査では、これらの粒子の一部に塩素が含まれていることが示された】
【アテローム内でMNPが検出された患者は、これらの物質が検出されなかった患者よりも主要なエンドポイントイベントのリスクが高かった】
「微小プラスチックが検出されたグループは、エンドポイントイベントのリスクが高かった」
というのは、追跡で梗塞その他のイベントが起こるリスクが高かったという事でしょうね。
なお、こちらには抜粋して載せているので、リンク先から全文も読んでみてくださいね。
ここからは私個人の想像です。
これ、頸動脈に限定された研究ですが、それの元になっているのは血液ですね。
当たり前の話ですが、血液に乗って全身くまなく微小プラスチックが巡っているということです。
“ギザギザ”が血管内壁に引っかかって、体としては血管の保護のためにプラークを集めることって無いのだろうか
とか
今回の研究は頸動脈という大きな血管でしたが、ほそーーい血管だった場合は簡単に閉塞させることができるのでは
とか
腎臓みたいに細い血管の集まりでかつ血液を濾過する臓器への負担はかなりなものではないのか
とか、
まあいろいろ考えてしまうわけですわ。
排出することも勿論大事ですが、もっと大事なのは入れないこと。
…それが理想ですけど、今の日本では入れないことはまず不可能ですからね。呼吸器からも皮膚からも消化器からも日々入ってきます。
MNPが検出されたグループと、そうでないグループの生活環境が全然違う(検出されなかったグループの人々が、MNPが体内に入らない、ものすごい辺境の土地に住んでいるとか)というのは考えられません。
でもこんな風に“出るグループ”と“出ないグループ”がある。
その差は一体どこから来るのでしょう。
単純に入れる量が少ないことも大事ですが、
「出せる力がある」
というのが、より重要なのだろうと思います。
「検出されなかったグループ」の人々の生活の仕方、特に食習慣や嗜好にとても興味があります。どんなふうだったのかなあ。
入れずに済むものは入れずに(なるべく蛇口を閉める)、
その上で排出が充分に出来るように、
体が本当に必要とするエネルギーを入れてあげる
という、ホントにシンプルなんですが、完全に防ぐことがとても難しい環境に生きている以上は、それが1番の方法なのでしょう。
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