~~エネルギーデトックスワーク協会認定上級セラピスト・1dayセミナー講師 NAMIです~~
時々、
「昔の手術のガーゼがお腹から見つかった」
「器械が見つかった」
という話がニュースになりますね。
何故?
という追求と対策は、そこの病院で為されるものだとして、実際の手術現場では、それを防止するための事はちゃんとなされています。
それが
「器械・ガーゼ・針カウント」
というもの。
手術用器械には色々なものがありまして、それが小児用、成人用、胸部用(肺が心臓かで当然違います)、腹部用(開腹な否かで違います)、関節用、血管用…など、適したものがあり、それが更に(その病院によっての)手術セットが組まれています。
ひとつの手術に1セットではなく、いくつかのセットを組み合わせる事もあります。
器械出しに入ると、手洗いして術衣を着て手袋をして、まずやる事は開始前にどんな器械がいくつあったのか、のカウントです。
全ての器械が術中フルに使われるという事はなく、例えば皮膚から腹膜切開までで使うもの、腹膜が開いたら使わないもの、逆に腹膜が開いたあとでしか使わないもの、出血時に使うもの、狭いところで使うもの、細いところで使うもの、弱いところに使うもの、把持用に使うものなどなど、進行によって変わってきます。
開腹手術を例にとると。
例えばペアン(無鈎止血鉗子)という器械があります。ハサミによく似た形態のアレです。
ひと口にペアンといっても。短・長、さらに直・曲の別もあります。小児用の華奢なものもあります。
先端内側に鈎が付いていないので、組織を傷つけたくない時に使うものです。
腹膜を開ける手術(開腹手術)では、腹膜が開いたら短いものは全て片付けます。
これは他のものも同じ。
鑷子(ピンセット)も、メスも、ハサミも、全てです。
短いものを使わないというのは、腹腔内に置き忘れるリスクをなくすためにですね。
成人のお腹というのは、結構深いものなんです。やはり、胸も深いです。
更に、腹膜が開いたら鈎付きの器械も下げます。(すぐに出せるようにはしておきますが)
鈎で組織を損傷させないためです。
手術器械を置いておく盤はメインとサブ、術野用と用意しますが、サブの方に移動させるんですね。
当然ガーゼも、腹膜が開くまでに使うガーゼ、腹膜が開いた後で使うガーゼは違います。
腹膜が開く前に使うのは普通のガーゼですが、腹膜が開いたあとは、「レントゲンで映るガーゼ」を使います。
さらに基本的にガーゼ単独では使いません。枕状に折り畳んで、ロングペアンで挟んで使います。
と言っても、細かいところの止血などには鑷子で摘んで使う事もあるので、「今、〇枚『中』で使っているな」という事も器械出しは把握しています。
私は結構まめに器械やガーゼカウントを頭の中でやりながら器械出しをしていました。
お腹の中では血液を吸ってくちゃくちゃになったガーゼは、見えなくなって危ないので。
当然、器械出しのナースは、術前器械カウントと共にガーゼカウントも行いますし、術中に外回りにガーゼを追加してもらうときも外回りと共にガーゼカウントをします。
手術時間が長引いて、途中で一時交代をする時にも、器械・ガーゼ・針カウントは大事な事でした。
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